ハムスターとは?


■ハムスターのルーツ

  ハムスターは、見ての通りネズミの仲間です。生物学上での分類は、ほ乳類→げっ歯目→ネズミ亜目というグ
  ループに属しています。げっ歯目に属する動物の種類は約2000といわれ、ほ乳類の約40%を占める一大勢力
  なのです。(げっ歯目は、ヤマアラシ亜目、リス亜目、ネズミ亜目の3つに分類されています)


■ハムスターの種類

  ルーツでも紹介したとおり、ハムスターはげっ歯目のなかのネズミ亜目に分類されています。ネズミ亜目はさら
  に、5つの科にわかれていて、ハムスターは、ネズミ科→キヌゲネズミ亜科に属しています。 キヌゲネズミ亜科に
  は、クロハラハムスター属、キヌゲネズミ属、ヒメキヌゲネズミ属、ゴールデンハムスター属、カンガルーハムスタ
  ー属の5つの「属」があります。

  ペットとして飼われているハムスターは、ゴールデン、ジャンガリアン、キャンベル、チャイニーズ、ロボロフスキ
  ーが多いですが、最近は、クロハラハムスターも飼う方が増えてきています。

 ▼ゴールデン
  ゴールデンハムスター属 和名:ゴールデンハムスター 原産地:イスラエル、シリア、レバノン。 
  人になれやすく、毛色もカラフルで、単色、ブチ、ドミノ、短毛、長毛などたくさんあります。

 ▼ジャンガリアン
  ヒメキヌゲネズミ属 和名:ヒメキヌゲネズミ 原産地:旧ソ連、カザフ地方東部、シベリア南西部) 毛色は、
  ノーマル(茶色)、ブルーサファイア、パール、スノーなどがあります。(いずれも、背中に一本の黒い線が
  あります。)パールとスノーについては、毛色に関する判断がまちまちで、十分に統一されているとは
  言えない状況です。人に良くなれます。

 ▼キャンベル
  ヒメキヌゲネズミ属 和名:キャンベルキヌゲネズミ 原産地:モンゴル、中国河北省、黒竜江省、内モンゴル自
  治区、バイカル湖東南部。ジャンガリアンよりも体がちょっとだけ大きいようです。よく「性格がきつい&人になれな
  い」と紹介されることが多いようですが、人によくなれるそうです。(自分も勘違いしていた一人でした。) ノーマル
  (茶)、パイド、アルビノ、ブラックなどの毛色があります。ジャンガリアンとも交配が可能な近親種です。ジャンガリ
  アンとキャンベルを生物学的分類上で同一視するという説もあります。

 ▼ロボロフスキー
  ヒメキヌゲネズミ属 和名:ロボロフスキーキヌゲネズミ 原産地:ロシアトゥバ(トゥーワ)自治共和国 体が小さ
  く、動きが素早く、慣れさせるには根気が必要!? 毛色にはノーマル、イエローなどがあります。 
  複数で飼育しても大丈夫なことがメリットです。

 ▼チャイニーズ
  キヌゲネズミ属 和名:モンゴルキヌゲネズミ 原産地:モンゴル、中国北西部 体全体がほっそりしていて、しっ
  ぽも長め。見た目はネズミっぽい印象です。排泄物の匂いも少ないそうです。

 ▼クロハラ
  クロハラハムスター属 和名:(スイマセン、勉強不足で分かりません。) 原産地:ベルギー、ヨーロッパ中部、シ
  ベリア北部など。 ハムスターの中では一番からだが大きい。 お腹は黒、脇は白なのが特徴です。農地や川岸な
  どで生活していましたが、開発と毛皮の乱獲で個体数が少なくなっているようです。 ほお袋に空気をためて、川
  を泳ぐことができるそうです。

■ハムスターの仲間

 ▼モルモット
  古代インディオが食用として飼育していました。性格は穏やかで、ペットや実験動物としても有名です。

 ▼マウス
  ハツカネズミを改良したもので、頭がいいそうです。実験動物として多く飼われています。実験施設やペットとし
  ては、体が白くて、目の赤い、アルビノが多いようです。

 ▼スナネズミ
  げっ歯目の中で初めて宇宙にいきました。

 ▼ムササビ
  木から木へ、横腹の皮をのばして、グライダーのように移ることで有名ですね。

 ▼シマリス
  ハムスターに比べて、人になれるまで時間がかかるかも。 素早い動きが野生を思い浮かばせます。 

 ▼プレーリードッグ
  犬のような鳴き声と、生息地である、北米のプレーリーから名前が付きました。でもげっ歯目でリスの仲間です。
  最近まで犬かと思ってました(もしかしたらミーアキャットも猫の仲間じゃないのかも・・・)

 ▼カピバラ
  ねずみ中では世界最大の大きさです。主に湿地地帯に住んでいます。食べてもおいしいそうです。

  紹介したほかにも、ペットとして飼われているげっ歯目の仲間として、モモンガ、チンチラ、などがいます。


■外国では

 ▼イギリス・・・ハムスターをペットとして飼い始めた最初の国です。1945年にはブリティッシュ・ハムスター・クラ
  ブが設立され、展示会なども開かれるようになりました。

 ▼アメリカ合衆国・・・1940年代に、ある一人の男性によってマニュアル本、繁殖がされ、ハムスターが身近な
  ペットになったとされています。

 ▼スウェーデン・・・世界でもっともすばらしいハムスターの展示会が開かれていると言われています。1980年
  に愛好家の団体が作られて、最低でも3代はさかのぼることができる系譜を作成して、その管理の元でハムスタ
  ーが飼育されていると聞きます。


■野生の生活

  彼らは主に乾燥地帯で生活しています。乾燥地帯といっても、草や背の低い樹木のある、乾
  燥しきった砂漠のような場所ではありません。

  ご存じの通り中東地域は昼夜の寒暖の差が激しく、そのためにハムスターは土の中に2〜3メートル
  ほどの横穴付きの巣を掘ります。

  基本的に、繁殖期の一時期をのぞいて彼らは単独で行動・生活しています。地下の巣穴は昼間の暑さから快適
  に逃れることができ、夜になると食料を求めて、エサ探しに出かけます。巣穴はいくつかの部屋に分かれていて、
  寝る場所、食糧倉庫、トイレ、食事をする場所などです。

  さて、彼らは日中の暑さや、見晴らしがいいために敵におそわれやすい昼間を避けて、夜になるとエサ探しに出
  かけますが、雑食性のため食べられるものなら何でも食べるほどどん欲だそうです。野生の場合は草食性が強い
  と言われていますが、草や草の芽、種子、昆虫、動物の死骸なども食べると言われています。


■テリトリー

  野生の動物には、テリトリー(なわばり)が多く存在します。猫、犬などのペットでも同じですし、野生の場合でも肉
  食の動物のほとんどはテリトリーを持つと言われています。テリトリーはハムスターにとっては絶対的な自分だけ
  の場所で、その範囲は10m〜20mとも言われています。テリトリーを守るためにハムスターは匂い付けをして、
  同種の仲間に対してテリトリーを主張するわけです。ハムスターはテリトリーを定期巡回しているので、どこになに
  があるかなどを熟知していますし、同時に確実な食料を得るための場所を持っていると言い換えることができま
  す。ですから、テリトリーに侵入者があると激しく攻撃します。

  ペットのハムスターでもこの習性は残っています。そのため、あまり頻繁にケージの大掃除をすると、自分の匂
  いが消えてしまって、ハムスターはストレスを感じるのです。


■四季

 ▼春・・・寒くて食料が少ない冬を乗りきったハムスターは繁殖の時期に入ります。子供を産んでも食料が豊富に
  あるので、よく育つのです。しかし、春はハムスターだけでなく、他の動物にとっても繁殖期だったり、活発な時期
  ですので天敵に襲われやすい時期でもあるのです。

 ▼夏・・・乾燥地帯では昼間の気温が50度にもなることがあります。日中は巣材を少なくして風通しをよくした巣
  穴で過ごし、涼しくなった夜になってから活動を始めます。

 ▼秋・・・ハムスターはこれから来る冬に備えて、エサをたくさん食べて体に脂肪を付け、また冬の間の食糧を確
  保するために忙しくなります。

 ▼冬・・・乾燥地帯でも、冬の間は外の気温が氷点下になることもあります。寒さから身を守るために、巣穴の入
  り口を枯れ葉などでふさぎ、巣材も多くして保温に備えます。ハムスターは秋の間にため込んだエサを少しずつ
  食べて、暖かい春が来るのを待ちます。


■夜行性

  ハムスターは夜行性の動物です。暑さや天敵から逃れるために昼間は寝て過ごし、夜になると活発に動きま
  す。ペットとなった現在でもその習性は続いています。ですから、昼間のあいだ仕事のある人でも、家に帰ってから
  ゆっくりハムスターと遊ぶことができます。しかし、なるべくなら、夜は夜らしく、ハムスターのいる部屋は月明かり
  程度に少し暗くした方がいいかも。


■ハムスターの体の特徴

 ●体格
  ジャンガリアンハムスターは、体重30〜45gくらい、体長7〜12cmくらいです。

 ●体毛
  全身を被う(ドワーフハムは足の裏と尻尾にも)毛は柔らかくて光沢があります。体毛には疎水<撥水>性(水を
  はじく)があって、体がぬれたりするのを防いでいます。体毛は体の小さい小動物にとっての温度調節機能のひと
  つなのです。

 ●目
  ハムスターの目は近眼だといわれています。夜行性のため、彼らの目も暗いところでも良く見えるように発達し
  ています。

 ●耳
  目があまり良くない分、耳が発達しています。人間には聞き取ることのできない周波数の音でも聞こえるようです。
  ですから、人間には快適な環境であっても、ハムスターには、雑音がたくさんということもありますから、ケージの
  置き場所には、それなりの配慮が必要です。高周波を発生させるものとして、テレビ、ラジオ、電子レンジ、
  コンピューターなど、もちろんA01やテンペストはもっての外です(F12BやCPRユニットは安全です)。

 ●臭腺
  ドワーフハムは、おへその付近と口の両脇に臭腺があります。臭腺は、縄張りを主張するためのマーキング
  として使ったり、異性をひきつけるために使われます。
  大掃除を頻繁にすると、ハムスターの匂いが消えてしまって、かえってストレスの原因になります。

 ●しっぽ
  地上での生活をおくるハムスターは進化の途中で尻尾の必要性がなくなったのでしょうか。チャイニーズを除い
  て、ペットとして変われているハムスターのほとんどは尻尾が申し訳ない程度にしかありません。 しかし、コミュニ
  ケーションの手段として使っているという説もあります。
  ハムスターはほかの動物同様に、尻尾をつかまれるのを嫌います。

 ●歯
  ハムスターの歯は全部で16本あります。特徴的な前歯(門歯)があります。この歯は一生伸びつづ
  けるので、ハムスターは伸びすぎを予防するために、硬いものをかじって歯の長さを調整します。ケージの金網
  などをかじることが好きな子もいますが、鼻の上がハゲたり、うるさかったり、金網の塗料を飲んだりと、いいこと
  はありません。ケージは水槽タイプがオススメな理由の一つです。歯の伸びすぎを防止するために、木の枝や、
  市販されている伸び過ぎ防止用のおやつやグッズを用意したり、市販はされていませんが、実験動物用の飼料は
  硬いので一石二鳥です。

 ●ひげ
  ハムスターにとっては立派な感覚器官です。役割としては、猫のひげと同じように、穴の大きさを測ったりして
  視力不足を補っています。

 ●鼻
  ハムスターは人間よりも匂いに敏感。発情している相手を見分けたり、食べ物を見分けたりします。食べられそう
  なものがあると、まず鼻で匂いをかいで、次にちょっとだけ食べてみて判断します。

 ●前足
  ハムスターの前足は4本。「え?5本じゃないの?」と思う方もいると思いますが、ハムスターの前足を良く見てく
  ださい。親指にあたる指はちょっとしかなくて、つめも生えていませんよね?あれはつま先が進化したものなんだす。
  手でえさを食べたり、毛繕いをしたりと、本当にかわいいですよね。前足を上手に使う動物はハムスターのほか
  にも、りすやプレーリードッグなどがいます。

 ●後ろ足
  後ろ足は前足よりも大きくて、力強く、ちょこんと座ったり、立ったりすることができます。

 ●ほお袋
  えさをほお袋いっぱいに詰め込んで、まるでコブラみたいになっている姿はとても愛くるしいですよね。ほお袋
  は、口の粘膜が陥没してできた袋で、ハムスターにとって餌を運んだり、巣材を運んだり、時には、赤ちゃんを
  運んだり(かなり危険・・・)。
  ハムスターは、興味があってそれを守ったり、運んだりできるようなときにはほお袋に入れる習性があるので、ほ
  お袋のなかで溶けたり、くっついたりするようなものは、ほお袋から出せなくなったり、腐ったりする可能性があるの
  で、与えないようにしましょう。

 ●生殖器
  ハムスターが小さいときは、オスとメスを見分けるのに陰部を見ますが、小さいときほど、オスとメスの区別がつ
  きにくいです。見分け方ですが、メスは、陰部と肛門の間隔が短く、オスは陰部と肛門の間隔が長いです。それで
  も見分けがわかりにくかったら、おなかをみます。メスは胸からおへそのあたりまで、乳頭(おっぱい)があります。

 ●おっぱい
  メスのおっぱいは14〜16個あります。これだけあれば、たくさん赤ちゃんが生まれてもみんながおっぱいにあり
  つける。と、ある飼育書にはかかれていますが、実際はそうではなく、おっぱいの場所によって、おっぱいの出方
  か違うようです。力の強い赤ちゃんが、良く出るおっぱいを占領するというのが実情です。

 ●味覚
  味は、舌の上にある、味蕾(みらい)という器官で感知します。ハムスターは苦いもの、すっぱいは苦手です。な
  ぜなら、苦いものは毒、すっぱいものは腐っているという自然界のスタンダードがあるからです。また、好き嫌い
  や、味の濃いものが好きなので、味覚は結構発達していると思わざるを得ません。
  グミはブラックバス同様とても危険です。

 ●寿命
  ハムスターの一般的な寿命は2〜3年といわれていますが、もちろん例外もあって、ゴールデンハムスターが7
  年生きたという記録もあります。一般的にゴールデンは2年前後、ドワーフは1年半〜2年が自然の寿命のようです。



● ペットTOPに戻る ●

● どんぐりの会に戻る ●


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送