■卵時代 6月〜7月 ●卵はやわらかく、白もしくは乳白色で直径3mmから5mm。7日〜10日で卵から孵ります。 ■幼虫時代 8月〜6月 ●一生の大半を過ごす幼虫時代では、食べて食べて食べまくります。 ●筑波大学昆虫生物研究所教授によると、カブトムシは幼虫時代に平均で洗面器1杯分の 腐葉土を食べるそうです。牛乳ビンで60本分、ペットボトルで6本分、スクーターの ガソリンタンクで2・8個分、ランクルのガソリンタンクで0・2個分、50メートルプールで 0・000008個分、なんと東京ドームで言うと0・000000009個分!!(たいしたこと無い)。 さておき、とにかく体の割に沢山食べるのです。人間に換算すると、 体重52kgの私が1日51・5sの腐葉土を食べてる計算になる。 (信じられない99連発の65に匹敵) ■サナギ時代 6月〜7月 ●サナギになると14日〜21日で羽化します。 ●カブトムシは幼虫からカブトムシと大きく形状が変わります。 したがって、変体する種類の中ではサナギになってる期間が長いほうです。 サナギは毎日”もぞもぞ”動きながら、羽化の日を待ちます。 ■成虫時代 7月〜8月 ●成虫になる目的は子孫の伝達です。人間と異なり多くの生き物は生きるために餌を 食べるのではなく子孫を残すためだけに必要な分を得るのが目的です。 現にカブトムシは樹液などから栄養ではなく生存に必要な水分とたんぱく質を 摂取しているのです。トンボや蝶に関しては消化器官すらないのです。 ■触るとあぶない ●幼虫の時にかわいくって、触りがちですが意外と盲点です。多くの昆虫は変温動物ですので、 人間の体温でよわってしまいます(昆虫には人間の手が熱いのです)。 それと、人間の油分も大敵です、人間には様様な雑菌がついていますので 幼虫君に悪影響を及ぼします。 |
■昆虫マットの基礎知識 ●マットの選び方子供用の「虫の飼いかた」というような本に目を通しているとマットを 「腐植土」という言葉で書かれていました。マットは成虫が昼間休むための「寝床」です。 成虫は夜行性で、昼間マットで十分休めないと長生きできません。 さらに、マットは産卵・孵卵の場所でもあり、幼虫のエサになります。 成虫のオスだけを飼う場合は別にして、繁殖させることを考えると、産卵に適していてさらに 幼虫のエサになりうるタイプのマットを成虫の飼育に使うことが望ましいです。 (幼虫用のマットについては「昆虫マット商品紹介」を参考にしてください。) メスはマットを固めて「卵室」と呼ばれる空洞を作り、その中に卵を産みます。 なので水分を含んだときに適度に固まるものが良いと思います。 市販のマットにはいくら水を加えても固まらないものがあるのですが、そういうマットは 産卵に適しないのではないでしょうか。(入手できる昆虫マットで実際に産卵するかどうか 確認してみました。結果は「実験:産卵に適したマットはどれ?」をご覧ください。) ●マットの量と水分 ▲オスが昼間マットにもぐって寝ていますがそれはたいした深さではないようです。 さらにそれより深いところまでメスがもぐっていって卵を産むので、それを考えると マットは200mmぐらいの深さが必要です。専門書で読んだのですが容器の 底(マットの下)に土を10mm〜20mmくらいしっかり固めて敷いておくと、 その土とマットの境目のところで産卵すると書いてありました、 今度挑戦してみたいと思います。 ▲マットの硬さの目あすは”手で強く握ると固まる程度”に水分を含んでいるのが理想です。 しかしこれは飼育容器の底のほうの話であって、マットの表面はそれより少し 乾いているくらいでないと底のほうは湿りすぎになってしまうので注意が必要です。 |
■昆虫マット商品紹介 ●ミタニ社「くぬぎのいいとこ」¥380(4.5リットル)で購入。 あまりの値段の安さに「在庫処分価格だったのかも」などと思いましたが、 通常この値段で売っているようです。他の店では¥450〜¥500ぐらいでしょう。 すごく食いがいいようです。しかし、強すぎるのか小さい幼虫(1齢や2齢の初期の幼虫)を いきなり入れたら嫌われてしまいました。 ●ミタニ社「くぬぎ純太くん」¥250(4.5リットル)で購入。 目の細かさなど製品にややばらつきがありますが、それなりに安心して使えるマットでは ないでしょうか。しかし純太くんをそのまま幼虫に与えていても、あまり大きく育たないように 思いました。 ●JTアグリス「落葉100%腐葉土」幼虫のエサとして評判のよい腐葉土です。 20リットル袋が¥680、Aコープの園芸コーナーで5リットル袋が¥400でした。 成虫用のマットとして使うと、こぼれた昆虫ゼリーなどと混じって発酵し、すごいにおいになります。 (が私はこのにおいが意外と好きです) ●ヤマヒサ社「がんばれカブトくん」¥100(2リットル)で購入。 マルカン社の「若葉」にすごく似た感じのマットです。 原材料の欄に「広葉樹・針葉樹など」と書かれているので、幼虫のエサとしては使用しないほうが よさそうですね。いろいろなサイトで評判のいい「グレートカブトくん」は、 いまだ店頭に並んでいるのを見たことがありません。まさか市販品ではないのかも・・・。 |
■昆虫マットの水分補給 ●幼虫を入れるケースを準備するときや、マットの総入れ換えのときには幼虫がマットに 入っていない状態で水分の調節をするのであまり問題になることはないと思います。 しかし、マットの中に幼虫がいる状態で、乾いてきたマットに水分を補給するときには いくつか気をつけなくてはならないことがあります。 よく「霧吹きでマットを湿らせる」と説明されているのですが、マットの種類によって 水分の吸収しやすさが違いますので霧吹きではマットの中まで十分に湿らせることが できないことがあるのです。水の吸い込みが悪いマットに霧吹きをしても、 表面(深さでいうと2〜3mm)しか濡れておらず、中のほうは乾いたままということに なってしまいます。 霧吹きをしたあと数分たってから20mmほどマットの表面を掘って水分が中まで いきわたっているかどうか調べてみます。もし中のほうがまだ乾いているようなら、 そのマットへの水分補給に霧吹きは適しないということです、しかし私が使用しているのは 電動霧吹きです、霧の量を無段階で調節が出来る為に思い通りの湿らせ方が出来ます。 ノズルが自在に動くので、とってもおすすめです。 しかし衣装ケースのカブ君たちはホースでジャ〜っとかけています(ちょっと乱暴かも)、 だたそのまま使うと急激にマットの温度を下げることになってしまいますので注意がひつようです。 できれば半日以上たったものを使っています。水道水には塩素が含まれていますし、 化学反応によりトリハロメタンといった物質が含まれていることがあるので、浄水器を 通した水を使います。(我が家ではこのために浄水器を購入しましたしかもトリハロメタンを 除去できるタイプのものです、そうでないものは一度沸騰したほうがカブ君にはやさしいですね。) |
■昆虫マットを取扱上の注意 ●マスクを使用する 昨年夏、趣味でクワガタを飼育されてる方と知り合って自宅に お邪魔したときのことなんですが、”マットを扱うときはマスクをしたほうがいいですよ” というアドバイスを受けました。マットの袋を開封したときに、 とても微細なほこりが舞いあがります。”そのほこりを何度も吸い込むことは体に 悪いとのことです”。その方のご職業は外科医。医者の先生からのアドバイスですから、 頑固な私も素直に聞き入れました。実は秋に風邪をひいたあと、ぜんそくのような咳が 続いてちょっと困っているんですが、マットのほこりと何か関係があったのかもしれないと 最近思うようになりました。 最近は薬局で花粉症対策用としていいマスクが売られていますので、そういうのを買うと いいかもしれません。また、ホームセンターの木工用具売り場などには年中置いてあります。 ●水分を加えてすぐに虫を入れないように 昆虫マットは乾燥していてもある程度のバクテリアが 棲みついていて生きています。しかし水分は少なめの状態で袋詰めにしているためバクテリアの 活動はにぶくなっています。そこに水分を加えるとバクテリアの活動が盛んになるわけですが、 水分以外の諸条件がバクテリアに適した状態になってしまった場合、マットの発熱や炭酸ガスの 発生という現象を引き起こします。したがって、成虫用か幼虫用かにかかわらず、マットに水を 加えてすぐに虫を入れると暑さや酸欠で死んでしまうことがあるわけです。 また、マットの粒子は水分を吸い込むのにある程度時間がかかります。 マットに水を加えたときは粒子の表面に水が付着するだけで、粒子そのものが水を吸い込むのに 数分から数十分かかります。かかる時間はマットの質によってかなり違うと思います。 マットに水を加えたときに水分量の加減がちょうど良いと思っても、数時間後には乾き気味に なってしまうこともありますので注意が必要です。発熱、酸欠、水分などこれらのことを考えると、 マットは水を加えて数時間以上たってから水分量や温度を確認してから虫を入れたほうが 無難です。 |
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