■交尾 ●カブトムシは成虫になると、すぐに交尾をします。交尾の時間は30分から2時間くらいです。 ●おそらくそのあとに卵を生み始めるとおもいます。(土の中なので未確認) ■産卵 ●交尾をしたのち、メスは死ぬまで卵を産みつづけますメスは地中にもぐって前進しながら 卵を産んでいきます。おおよそ1日2個の卵をうみます。 記録によると、最高で1匹のメスが生んだ卵の数は300個だそうです。 ●参考までに来年大きいカブトムシがほしいと言う人は大きなメスに生ませるとよいでしょう。 自然界では遺伝子の伝達のほとんどはメスに依存していますので大きなオスと交尾させても、 メスが小さければ意味がないです。 |
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■実験:産卵に適したマットはどれ? ●今回幼虫のエサとしてマットを比較した実験をしました、その実験についてヤマヒサの 開発担当の方からメールをいただき、産卵実験もしてみてはいかがでしょうか?と アドバイスを頂きました。成虫を飼育していたマットはマルカンの「若葉」に他の何種類かの マットを混ぜたものを使用していたわけですが、他のマットではどうなのかとても気になって いたので、夏にカブトムシが産卵し孵化するのに適したマットは何か調べてみることにしました。 先に結果を申しますと、実は「よくわからなかった」のです。 実験の方法がよくなかったのが「よくわからない」ことになってしまった原因なのですが、 その顛末をここで紹介しましょう。 ▲実験方法その1 まず、3月下旬に羽化したメスが1頭いましたので、そのメスで 実験することにしました。たった1頭のメスでどうやって実験したらいいのか・・・ ちょっと悩んだのですが、次のような方法でやってみることにしました。 3日間ほどオスと同居してもらったメスを単独で中サイズのケースに入れます。 マットは厚さ20ミリ入れました。10日ぐらい経過したら、違う種類のマットを入れた 別ケースにメスを移します。メスを出したケースは3週間ほど経過してからマットの中に 幼虫が何頭いるか確認します。試したマットは以下の3種類です。 1. JTアグリス 腐葉土全国どこでも入手可能なブランドで、昆虫飼育に安心して使える、 実績のある腐葉土です。 2. ミタニ「くぬぎ純太くん」 これも全国で入手可能なブランド。 クヌギやナラの木材を使用したものです。 3. ヤマヒサ「昆虫マット」(「グレートカブトくん」)広葉樹の幹の一部分だけを削って 発酵させたマット。落ち葉は入っていませんので腐葉土とは違います。 (一応全国ブランドなんですが・・・。) 結果はこのようになりました。 参考までにこの頃の季節はバイクレースに夢中なので少々乱雑に実験しています。
ガクン・ドテン・バタンって感じです、これは。あまりに結果がかたよりすぎです。 そういうわけで、6月上旬に羽化した3頭のメスを使って再度実験してみました。 実験方法その2 とにかくヤマヒサの「グレートカブトくん」で産卵、孵化することを 実証したかったので、オス1匹、メス2匹を1つのケースでしばらく飼育することにしました。 (残りのメスは、近所の子供が欲しいと言っていたので里子にだしました。) 半月後、この2頭のメスはそれぞれ別のケースに移し1匹ずつ、これまた半月の間 飼育しました。片方はJT腐葉土、もう片方はミタニの「くぬぎのいいとこ」です。 (「純太くん」は産卵したのを確認済みなので「いいとこ」に切り替えました。) 結果は以下のとおりです。 参考までにこの頃の季節はラジコンに夢中なので少々乱雑に実験しています。
とりあえず「グレートカブトくん」や腐葉土でも無事に産卵、孵化することが確認できました。 「くぬぎのいいとこ」の成績が悪かったのがちょっと残念ですが。 ●実験結果について 1匹のメスが産む卵の数は、個体差があると言われています。 条件を同じにしてもたくさん産むメスと少ししか産まないメスがいるということらしいです。 そう考えると、「産卵に最も適したマット」を探る意味で実験をするには複数のメスを 同じ条件にする必要がありそうです。 最低でも3匹ずつ、できれば5匹ずつ同じ条件にして産卵させるわけです。 もしそういう方法で3種類のマットを比較する場合、9匹から15匹のメスに 産卵させることになります。 しかし実験終了後に発生する幼虫のことを考えると、とても私個人でそういう実験は できそうにありませんし、私の手元にそれだけの数のメスがいません。 ペットショップ等で成虫を購入すれば個体数は確保できますが、それらの成虫は 幼虫飼育時の条件が手元の個体と違ってしまいます。 もしかしたら幼虫時代の条件によって産卵数が違うかもしれないという可能性は 否定できないでしょう。以上のことを考えて「産卵に最も適したマット」を調べるというよりも 「各マットでメスがきちんと産卵し、孵化するかどうかを確認する」という意味での 実験ということになってしまいました。 ●それにしても、4月〜5月の実験で「くぬぎ純太くん」以外のマットから幼虫が 得られなかったというのが驚きでした。最初の「グレートカブトくん」に産卵して いなかったのはどうしてでしょう? もしかしたら交尾してすぐには産卵しないのかとも思いました。 それとも羽化後の経過日数が少なくて産卵に十分なほどメスが成熟して いなかったのか…とも考えられます。ちなみにこのメスが羽化したのは3月24日ですが。 「くぬぎ純太くん」の次にメスを入れていた腐葉土について考えてみます。 腐葉土で孵化できることは7月の実験で証明されていますので、 まったく産卵しなかったのだと思いますが、いきなり全然違う質のマットになったので 産卵をやめてしまったのでしょうか。7月上旬に「グレートカブトくん」で産卵させ腐葉土に 移したメスがちゃんと産卵していますが「くぬぎのいいとこ」に移したメスのほうは ほとんど産卵していません。いや、もしかしたら産卵しても孵化しなかったのかも、 それに腐葉土に移したほうのメスばかりが「グレートカブトくん」で産卵していた 可能性もありますので、この結果だけで判断することはできませんが、見た目にも 「グレートカブトくん」のほうが腐葉土に近いような気がします。そして、 7月に産卵させたメスは2匹とも、8月に入って未発酵のマットに移したあとは まったく産卵していないようなので、マットの質などの環境変化によって産卵を やめてしまう可能性は大きいようです。結果としてわかったことは、たくさん卵を 産ませてたかったらマットの種類を途中で変更しないことだということだけのようで、 幼虫がそれなりに育つマットなら大丈夫のようですね。 あ、そうだ「くぬぎのいいとこ」での産卵・孵化が確認とれていません。 できれば孵化してすぐに栄養価の高いマットを食べさせたほうが大きく育つことが 予想できますので、これはぜひ確認したいところです。 ●知っていると得をする(かもしれない)、ちょっとした技を紹介するコーナーです。 カブ・クワ飼育に関することであれば、どんなことでも結構ですので、是非、 皆さんのお持ちになっているテクもご紹介ください。 えっ、企業秘密だから明かせないって?(^-^; ●採卵すると、どうも潰れたり孵化率が悪いと思うときの対処法は、まず、 産卵セットを2つ作る。 片方のセット(以降、Aと呼ぶ)に♀を入れて、2週間程度、 産卵させたら、♀を取り出す。 そのまま、もう一つの産卵セット(以降、Bと呼ぶ)に ♀を移し、更に2週間程度、産卵させる。 その間、先の産卵セット(A)は温かい場所に置いておく。 2週間が経過したら、最初の産卵セット(A)をひっくり返して採卵する。 その後、再セットして、♀をBから取り出してAのセットに移し、また、2週間、産卵させる。 その間の2週間、Bのセットは暴これをサイクリックに行うことで、孵化効率が大分、向上する。 これは2週間、触らずにおいておくことで、卵の細胞分裂が進み、ちょっとやそっとでは 傷つかないようになることと、駄目になる卵は2週間あれば、駄目になっていくからである。 ●幼虫の体側にアザ(かさぶたのような感じ)ができることがある。 古い餌を食わせたときに出る病気らしく、これが出てそのまま放置すると ☆になる確立が極めて高い。このような場合、まず、感染を防ぐため隔離し、即時、 新しいマットに交換する。小さなアザであれば、無事、羽化までいってくれることも しばしばあるので、希望を捨ててはいけない。 ●採卵する際、直接、手で卵に触ると雑菌が移り、孵化率が下がる。卵を発見したら、 ティースプーンで掬い、プリンカップなどに収めるのが良い。 尚、プリンカップの壁面に沿って穴を開け、卵を落とし込んで上からマットを被せると、 孵化したかどうかをすぐに観察できるので便利。 但し、カップ壁面に直接、 卵が触れると水滴が発生した場合、濡れてしまい、卵がカビる原因になったりするようなので、 仕上げに少し、壁面を押して卵を引っ込め、直接、卵と壁面が触れないようにしてやる。 ●採卵した卵は25℃〜30℃の暖かい場所に置く。 20℃程度の場所だと孵化できずに卵のまま☆になってしまう可能性が高い。 ●産卵材が堅すぎてクワガタの産卵に使えそうにないとき、カブトの産卵セットに 埋め込んでほっとく。 そのうち勝手に軟らかくなってくれる。 時々、材が触媒になってマットの発酵が更に進み、温度が上昇することがあるので 注意を要するが・・・ ●無精卵と有性卵の見分け方。 採卵後、2週間くらいたつと、有性卵は丸く膨らんでいくが、 無性卵は細長いまま、潰れたり破裂したりして、1つたりとも生き残らない。 |
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