機動戦士ガンダム『コロニーシステム』な話



テレビ朝日で放映されていた『機動戦士ガンダム』に出てくる 『スペースコロニー』
サイドシリーズなどには円柱を回転させ その内側に重力を発生させ 大気を作り コロニー内で人間だけではなく
動植物が生命を育む事が出切るという内容。

重要ではないかと思われるのが コロニーの内側で『地球と同じように生活出来る』という点です。
私は以前(子供の頃)から 漠然と『これっておかしくない?』と思い続けていました。

 以前、仲間のガンダム好きらに それらの意見を聞いてもらったところ 猛反発&もう反論!
一時は え〜やっぱり普通に生活できるのかな?と 思いもしましたが 私はある事に気が付きました。
それは 視覚的な先入観では?。 

物理学者、アルベルト・アインシュタインは日記の中でこんな事を書いていました。
『常識とは 自らが幼いころから経験してきた ”それ”にすぎないのである』
私が思うに ガンダム世代の我々。 とりわけ再放送やBSでガンダムを見ていると 
いかにも生活できると誤解してしまうようなシーンが数多く見受けられます。
 例えば、 ザクがサイド6内の地上に降りてみたり。 コロニー内の湖の上に白鳥が舞い降りてみたりです。 
あげくの果ては、ホバータイプの自動車まで走っています。 (オープニングではトンビまで飛んでるもんねー)
上記の映像を見てしまうと 地球での出来事と同じように捕らえてしまっても無理もありません。
そこで 真剣にリサーチし、考えた結果をご紹介いたします。


無重力を経験した事もない私が無重量の宇宙空間をいくらイメージしても 出来るわけがありませんし、無駄な作業です。
そこで 論理的に 且、物理的に思考実験し、考えてみました。
小さい子も ご覧になるかもしれないので 分かりやすく絵に描いてみました。




本題に入る前に ちょっと物理の基礎知識。

これは アインシュタインがニュートン力学に 真っ向から対立したときの 有名な思考実験の内容です。


地上500階立てのビルの最上階のエレベーターの中で
少年(以後、ジェリド中尉)がリンゴを持っています

当然、日常生活と同様にリンゴはジェリド中尉の
手の上に乗っていますね。
しかし エレベーターを支えていたワイヤーが切れたとします
すると エレベーターは加速度的に自由落下します。

この時 エレベーターの中のジェリド中尉とリンゴは
ご覧のように 無重量状態になるのです。


では 宇宙空間では どうでしょうか?


当然 宇宙空間なのでジェリド中尉とリンゴは
無重量状態になります。

これは エレベーターが加速度的に
自由落下した時と 同じ状態ですね。
では 宇宙空間で ジェリド中尉が画像のような状態で
リンゴを持つには どのような条件が必要だと思いますか?

答えは 分かりましたよね。
加速度的に進む です。


さらに 考えを進めてみましょう



時速100キロで走行中のトラックの荷台に コロニーを乗せて走ります。


ジェリド中尉がコロニーの中でジャンプ!!


当然、ジェリド中尉は元の場所に着地します。
これは相対性理論で説明がつきます。
(もちろん、風などの影響はうけません)

すなわち 時速100キロで走ってるトラックの上の人間も
時速100キロで走っているということ。
(観察者からも同じように見えます)

このテストの前提には↓


ちなみに1Gは 引力があるため1G。
0Gは自由落下途中の・・・・ってこれは 有名ですね。

また、引力は物体に働く性質があります。


さて 本題です。
宇宙空間(真空)でコロニー(1気圧)を回転させているので 
回転は外的要因がない限り半永久的に回転し続けます。
コロニーの内側(赤い線の部分)には重力が生まれます。
当然 立つことも可能でしょう。


ここで 大事なのが↓



エレベーターの思考実験でも 分かるように 加速度的に回転しなければ
空間にあるものが コロニー内の地面に落下する事はないのです。



その場(1G)でジャンプしてみます!
重力が発生している赤い部分から離れてしまうので
当然、無重力状態(0G)になってしまいます。
ですので 同じところには着地できないでしょう。

重要:大気は気体なので コロニーのような回転運動では重力・無重力の影響はうけません。
大気自体が回転しても遠心力は発生しないと思われます。 もちろん 有酸素・無酸素も同様です。



思考実験 その2
スペースシャトルが宇宙空間で 1Gの重力を感じるほどの回転を 始めたとします。
宇宙飛行士が壁から ふわっと 船内の中心に移動しようとしたとしたら 宇宙飛行士は元の壁にもどってしまうのでしょうか?
また 無重量状態で中心部に宇宙飛行士がいたとりたら 重力を感じて壁に向かって行ってしまうのでしょうか?


思考実験 その3
風船の中に大気を入れて 手に持って振り回します。 この時風船の中の気体に遠心力は働くでしょうか?
答えは 働きません。 気体はその場に留まろうという性質があるからです。
また 遠心力は質量があるものに作用しますので 風船の中の気体には遠心力は働かないのです。
 では 風船に水を入れて 手に持って回したとします。 もちろん遠心力で水は外側に行くでしょう。
しかし この時の空気には やはり遠心力は働かないのです。




そうです!




地球上のように 上に放り投げたリンゴが手に戻ってくるには
加速度的に移動してなければ ならないのです

注意:スペースシャトルの船内は無重量ですが重力がなくなってしまうわけではありません。
重力を感じなくなるだけなのです


重力と遠心力
地球上には重力と遠心力が働いています。 私たちが立っていられるのは 遠心力より重力が上回っているためです。
面白い話では 札幌で体重を量るのと 沖縄で体重を計るのとでは 体重が変化するという事です。
具体的に例えて言うと 北極点で振り子が20度傾いたとすると 赤道付近では30度傾くのです。
これは 有名な話ですね。


ガンダム的発想
ガンダム的な発想を総長理論で 反論出来た結論を 下に絵にしてみましたので ご覧ください。

宇宙空間に直径6キロの円筒形の物を回転させます。
宇宙飛行士のジェリド中尉は矢印の方向に進んでもらいます
もちろん この場合 スルーですよね。
しかし ここでジェリド中尉が筒の中に入ったのを確認して
この筒にフタをします。
ジェリド中尉はフタが閉まった瞬間
急に遠心力の影響を受けて
筒の内面に激突するのでしょうか?

重力を感じない宇宙空間では ジャンプして同じところに戻ってくるという事は不可能だと思われます。
これは 『思考実験その2』で 分かるように 気体(大気)に 遠心力が働かないためです
重力とは物に働く運動エネルギーなのです。


これは コロニーの中心部にソフトボールを置いても コロニー内の地面から10センチのところにソフトボールを置いても
無重量な宇宙空間に置くのですから同じ事です。
間違っても コロニーの内側に向かって行ったりはしません。 

もっとも 地球などの惑星の軌道上に置き 引力や重力を感じさせる事も可能だと思いますが
その場合 回転はまずいでしょ?

結果
サイド6で アムロがテムレイからもらったガンダムの性能アップ部品をバス停近くで 下にたたきつけたら
入射角と反射角の法則で コロニー内の反対側にぶち当たる!です。

同じく、ザクがサイド6内の地上に降りたりもできません(しかも上下の決まりもありません)。
また、コロニー内の湖の上に白鳥が舞い降りたリするのは不可能です。
もちろん オープニングの鷹も飛べません











ところが!!
ガンダムコロニーに新展開!



講義
このソースをアップして 数ヶ月間のうちに 驚くような内容のメールを 数通ですが頂きました。
メールの差出人の方々は 世間で言う『研究員』や『物理を専攻してる学生』でした。
お! これは『反論か?』と 気軽に思っていたのですが 
実は『総長のガンダムコロニー理論』は間違っていたのです。
正直言って 認めたくない内容の事ですが その筋のプロの方々の意見なので
素人の私が 噛み付いてみたところでしかたがありません。 
現在では素直に受け止めていますが そこまでの経緯を最後の手段を使って調べました。


最後の手段
総長にはうまい具合に『高校の理科教師』と『県国立天文台』で 仕事にしている知り合いがいます。
彼らに 暇を作ってもらい 総長理論から、ガンダムコロニーの話を聞いてHPを見てもらいました。
理論的には おもしろい観点だ! 特に『疑問を持つ』と言うことに 関心をしたとの言葉をいただきました(笑)
ちなみに 彼ら2人は 総長と同年代のガンダム世代なので 話がてっとり早かったです(笑)
※彼ら2人に確認したところ希望により名前は控えさせていただきます。

初めに結果から 申しますと コロニーの内部には重力が発生します
湖の白鳥も飛びたてますし ザクも降りてこれるそうです(本人が言ってました)(笑)


物理学的な意見
どうも 総長は大きな事を見逃していました。 と言うより気がつきませんでした。
コロニーが回転している中では 地球から見れば 相対性理論によって異なった時間があるのです
※自らで パラドクスを開いてしまっていました。(先生には受けたはずではないでしょうか?)
コロニー内でジャンプすれば 元のところに戻ってこれるそうです。
相対性理論か・・・・考えて見れば あたりまえかも・・・・・ぎゃふん。
 ただ、鳥に関しては そう簡単な話ではないようです
コロニー内で鳥が上空に上がるという事は コロニーの中心に向かっていく事です
そのまま 鳥が上昇をし続けたらどうなるかは 想像もつかないそうです。
また、 コロニー内の大気がどのように動くのかは計算によって算出できるそうですが
非常に高度な計算を用いるため 教授クラスの話になるそうですので
予想は出来るそうなのですが 話を濁らせられてしまいました。 
※もちろん、風が無いので鳥が飛ぶには ちょっと難しいかも・・・だって。
 さらに、面白い話も聞けましたので ご紹介いたします。
サイド6などには ビルが存在していますが エレベーターなどで地下に
行く場合などは ちょっと工夫が要るそうです。
はっきりとは 教えてくれませんでしたが 重力自体が変わるおそれがあるそうです。
 総長理論でも 考え方によっては 正論とも思われる項目もあるそうです。
それはジェリド中尉の思考実験。 ジェリド中尉が空中を利用してコロニー内に入った場合は
思考実験のような 無重量状態になるそうです。
すなわち スペースコロニーで生活するためには 下記の大原則が必要不可欠との事。
特殊相対性理論によってもわかるように コロニー内で生活、または重力を感じるためには
コロニーが回転している側から 進入する必要があるそうです。


結果
専門家の話は 不思議な物で 理論付けが出来ている分 納得できる箇所も多かったです。
ここでは 紹介しきれない 『風』や『煙』といった面白い話も聞けましたが
マジで研究機関が 噛んでいることなどもあるそうなので控えさせていただきました。
しかし、ガンダムに出てきてたコロニーが実現可能とは 正直言って驚きました。
ガンダムを見ていて 何も感じなかった方が正しいのです。


補足
実は物理学を学んでいる人には ガンダムは非常に興味深い マンガのようです。
ガンダムの話で盛り上がっていたのですが 一つだけ矛盾してるところを教えていただきました。
それは『テキサスコロニー』 シャア専用ゲルググは宇宙空間から テキサスコロニーに入ってきました。
すなわち重力を感じれない状態です。  そこにバギーに乗ったララアの元に着陸します。
もう おわかりですね? 回転するコロニーの内部に着陸するには
10階建てのビルの上から 針の穴に糸を通すほどの正確な 技術と膨大な計算式が必要とのことです。
先生の例えにちょっと 引いちゃいましたが テキサスコロニーに関しては マンガだもん!で
済ませなくてはいけないようですね(笑)


お礼
これにて ガンダムコロニーな話は 終わりですが 納得できましたでしょうか?
今回の一軒で大きなことを学びました。
 サイエンスの世界では 納得の必要はありません。
  ”そう”と 思うことしかできないのです。
今まで お付き合いくださってありがとうございました。




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